やっぱり来た.来ると思っていた.木曜日の昼過ぎ、ふとそう言えば、ハリケーンボニーがフロリダのパンハンドル(フロリダ州はフライパンの形に似ているので、フライパンの取っ手の所を英語でパンパンドルという、その部分にあたる所がこう呼ばれる.すなわち、タラハッシのあたり)付近を通過すると言っていたけど..と思い付き、めったに見ないテレビを昼間からつけてニュースを見た.するとお天気おじさんが、天気図でハリケーンボニーの予想進路図を説明していた。そしてその下方を見たら、まだ熱帯低気圧のチャーリーがキーウエストを目掛けていた。この時お天気おじさんは、ボニーがどうのこうのと言っていたが、まだそんなに深刻にチャーリーのことを警告していなかった。でも私はその予想進路を見た時、これは来るのでは..と嫌な予感がした.この大西洋岸New Smyrna Beachに住んで18年、今まで一度もメジャーなハリケーンはが来たことがなかった。4、5年前、名前は忘れたけれど、カタゴリー5(あのアメリカで一番大きなテキサス州がスッポリと治まってしまう程大きさ)という超大型ハリケーンが来るのでフロリダ州全体に非常事態宣言が出されて、海岸付近の住人は避難命令が出た.私達一家もフロリダ内部よりにある夫の弟の家に避難したが、この時は来ない様な気がした.運良くやっぱり来なかった.でもチャーリーを見た時、何となく虫の知らせの様なものがあり、すぐにWal-mart(大型スーパー)とPublix(食料品チェーン)へ走った.でも私の様にハリケーン用の買出しに来ている人は殆どいなかった.水とかラーメンとか保存食をカートに入れてレジで並んでいると、知り合いに声を掛けられ、”ハリケーンの買い出し?”と聞かれて”そう”と言うと”そう..私はランチを買いに来ただけ.”と言うともう一人の知り合いらしき人に、あなたは と聞いた、その人は、私は普段の買い物、来てもうちのポーチがちょっと水が入るくらいかしら..”とか言う会話をしていた.私は、あっ、そう来ないといいね.と思いながら、買い出しを抱えて家に帰った.家に帰ったら、夫がいたのでチャーリーの事を言うと夫もそれじゃ用意しようとプールサイドの椅子やテーブルをガレージに片付けた.夕方になってやっとテレビのニュースでハリケーンになったチャーリーの事を警告しはじめた.進路も昼前よりハッキリと出ていた.やっぱり来るぞと思いながら、あしたの金曜日、学校が休校になって遊べるぞ喜んでいる子供達に、明日はどこにも行かずにうちにいる事と釘をさした.翌日の朝、晴れていた.友達と遊びたくてウズウズしている子供達が、(It's fine day, Sunshine!)晴れているやんか、とぶりぶり文句をいっていたが、これは嵐の前の静けさや(Calm before storm)と言って言いくるめた.昨日うっかり忘れていた車のガソリンを満タンする事もしておいた.午後になりチャーリーがハリケーンカタゴリー4までなり、とうとうフロリダ西海岸のFT.Myer付近に上陸した.その後は予想のごとくオーランドを通り私達のいるVolusia county(ボルーシア郡)を通り抜けて大西洋岸へ出た.Volusia county(ボルーシア郡)に来た時は、チャーリーはハリケーンカタゴリー1まで衰えていたが凄かった.うちは、ハリケーンの影響が出はじめてきた夜の7時半に早々と停電になった.用意しておいた、オイルランプとロウソクと懐中電燈をつけ、ラジオを聞きながらハリケーンの通過状況を聞いた.ちょうどハリケーンの目が通過するときは、さすがに強烈だった.もの好きの夫はレインコートを着てびしょびしょになりながら、フールサイドの家の軒にたって暗闇の庭の様子を見ていた.私も呼ばれて行ったが、すこしだけ一緒に見ていたが、これはちょっと危険かなと思いひとり部屋に戻り窓から様子を見た..ゴォーヒューと言う風の後、バリッ、ポキポキと何か折れる音が何回かした.ときどき稲光りがすると景色が一瞬見えたので、何が起こっているのか見ようとしたけれど一瞬の事で見えなかった.夜中の12時頃ようやくハリケーンが通過した.翌日、外に出たら、悲惨な状態になっていた.10年かかって育てた庭の木の中で一番良く育っていた木が無惨にポッキリと折れ、隣の塀際にあった大きな木が3本これまた無惨に折れていた.表に出たら、オークが一本折れていた.相変わらず電気のつく気配はなので.ひたすらラジオを聞きながら情報を得た.Volusia county(ボルーシア郡)は殆ど停電し、至る所で木が倒れ、麻痺状態になっていた.うちは水と保存食は買ってあったし、携帯ガスコンロも用意していたので食料の心配はなかったが、、. フロリダの家は一般的にセントラルエアーシステムなので、夏は家全体にクーラーが効いていて、外が摂氏40度前後でも家に入れば快適になる.普段そんな贅沢になれているので真夏のフロリダ、電気がないのはかなりきつかった.家の中で汗を掻き、お湯がでないので、水のシャワーを浴びた.でも不幸中の幸いかどうか、普段は夕食が終わるとそそくさと自分の部屋へ入ってコンピュターをしているうちのティーンエイジャー達と暇さえあればテレビを見ている末っ子が、暗くなって、唯一十分な光のあるリビングルームのダイニングテーブルに集まって、本を読んだり、トランプやゲームをしたりとナツカシイ体験が出来た.まるまる2日間と1時間後に電気がついた時、さずがに家族全員”Yeah ! ”の歓声と”Thank you!”の感謝の言葉が自然と口々に出た.
今また、ハリケーンジーンが来ている!ほんまに今年はどないなってんねんと言う位、異様に来る.今テレビでは、毎度おなじみなた、ブッシュ知事やオレンジカウンテイの議長のリッチコティとかその他いろいろが、いろいろな情報を流している.でも今度のは、さすがにみんなもうあきあきしていて、ビーチサイドの住民には、避難命令が出ているのに相当の人がそれを無視をして、家に留まっているようだ.どのテレビでも『今度のは侮ってはいけませんよ.ハリケーンフランシスよりも強いですよ.避難して下さい』と必死に脅している.でも皆開き直っている.もう矢でも鉄砲でも持ってこい!の心境だと思う.うちの一家もハリケーンアイバンまでは、来るのか来ないのかと気を揉んでいたが、さずがに今回は「ええかげんにしてよ!」腹がたってきた.でも用心深いうちの夫は、昨日の内に家中の全部の窓に、前の時に使ったベニヤ板を慣れた手付きで手際よくあっと言う間に張りつけた.どんな小さな嵐でも来ると必ず停電するこのフロリダのもろ〜い電気システムに備えて、電池やランブ、携帯ガスコンロを用意して、前の2回のハリケーンでそれぞれ、停電二日と停電四日、電話が不通が一週間といううっとおしい経験から、三番目のアイバンが来る前にやっと買った、ホンダのジェネレーター(発電機)とコンセントを用意して.準備万端である.あとは運を運を天に任せての心境である.あれ?そろそろ始まったかな?
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