§うさぎ

うちには、ラットワイラ−と言う種類の大形犬がいる.この犬は一般的には、どう猛と思われているが、わが家のチコン(中国語で気と言う意味らしい)は、とってもおとなしくてかしこい犬である.このチコンが先日ある事件を起こしてくれた.家の中で飼っているので、毎晩寝る前に、裏庭(周りは木のフェンスで囲まれている)へ出してトイレをさせるのだが、その晩裏庭へ犬を連れ出していた次女が、私に『Mom, I heard some squeeky noise in the back yard. I saw Qiqong have something in her mouth. (ママ、何か絞られるような音が聞こえたので裏庭を見たらチコンが、何かをくわえているよ.)It is a baby rabbit.!(ウサギの赤ちゃんだ!)』と言うやいなや
裏庭へ駆けていった.その時たまたま義弟が、家に遊びに来ていて次女の後を追って外へ駈けていった.外は暗闇で何も見えないので、二人に『What is it? Is that really a rabbit?(何なの?本当にウサギ?)』と聞いたら『Yeah, it is.Qiqong has a baby rabbit.(ああ、チコンがウサギの赤ちゃんを捕まえた.)』、『Is it still alive ?(生き
てるの)』『 Yeah, she is alive (ああ、生きてるよ)』.と言いながら表のガレージまで抱えていった.いそいで覗くと、彼の大きな手の中に小さな、ちょうど大人のねずみ程の大きさの茶色い野ウサギの赤ちゃんが、ぐたっとなっていた.
『大丈夫?死んでないの?』と聞いたら『ちゃんと生きてるよ、怪我も全くしていないし...』きっとチコンは本能的に動いている物を捕らえただけで食べようとしていたのではなかったから、噛んでなかったので大丈夫だったんだね.とみんなで話している時、彼がウサギを次女の手渡そうとちょっと台の上に置いたら、とたんに赤ちゃんウサギが、『きゅう〜きゅう〜』と絞れるような声で鳴き出した.これはショック状態だから、早くウサギをだっこしてあげないと、と次女が慌ててだっこしたら、赤ちゃんウサギは、泣き止んだ.しばらくの間、彼女はウサギをじっと抱っこしていた.そして、『What are we going to do with this? (これをどうするの?)』『Well, we should let her go. Go back to the nature, to get back to her mommy.(そうね、放してあげなくては、自然に返してあげよう.ママのところへね.)』と話しているうちに赤ちゃんウサギはショック症状から立ち直った、とたんに次女の小さな手のひらから、勢いよく飛び下りた.次女は慌てて地面に飛び下りたウサギを捕まえた.がいったん正気にかえった野生の子ウサギは彼女の手の中で暴れはじめた為、私達は彼女にガレージの出たすぐの茂みへ放すようにいった.彼女は慌ててウサギをそこへ置いた.そのあと私達は心配した、チコンがあのウサギを捕まえたのはちょうど家をはさんで反対側の裏庭だかで、ここからかなりの距離があるし、お母さんウサギに会えないのでは?と.そこでやっぱりあの赤ちゃんウサギを犬が捕まえた近くの茂みまで連れて行った方が良いという結論になったので、義弟と次女がまだ放された所にじっとして泣いている子ウサギを捕まえて、両手に抱えて表の方に向かって歩き出した.その時、その先方をサッと影が走った! お母ちゃんウサギが、迎えに来ていたのである.家の反対側のかなり離れた所で捕まえられた、赤ちゃんウサギを取り戻しにきたのである.それを見た瞬間、私は何か何故だか、とっても感動してしまった.正直いって今までウサギというのはかわいいけど、それだけで知能は犬やネコのように高くないのでは、と思っていた. でもお母ちゃんウサギは、あんな遠い所から、人間やら犬やらと恐ろしいばけモノ達がいる所へ、きゅ〜きゅ〜と救いを求める自分の赤ちゃんウサギを取り戻しに命がけで来たのである.そう考えると胸が熱くなった.その後すぐ私は、次女にお母ちゃんウサギが、私達を見て逃げ去った道路を挟んだ向かいにある森林の手前へ.赤ちゃんウサギを置いて戻って来るように言った


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