§Sad kind??                            

うちの7歳の次女とその友は、ある素晴しい才能を持っている.

うちの子供達の通う学校は、カフェテリアがないので殆ど毎日、ランチとスナックを持参しなくてはならない.ランチは、サンドイッチかおにぎりお弁当を作ればよいのだが、このスナックというのが問題なのである.このスナックには学校の決まりがあって、nutritious snack(栄養になるおやつ)に限るなのである.でもこのnutritious snackというのがくせもので、日本人の私の感覚からするととっても不可思議な定義で出来ているのである. たとえば果物やヨーグルト、クラッカーは良いが、チョコレートやキャンディー、クッキーはダメというのは理解出来るが、ゼリーやポテトチップス類は良いが、プリンはダメという様に、どうしてだ?と思わず首をかしげさせられてしまうのである.

とにかく、このスナックというのが、私の「今晩のおかず何にしょう?」に匹敵する毎日の問題なのである.というのも、どういう訳かうちの子供達は(多分私の育て方が悪かったのだろうが?)果物を殆ど食べない、だから持参出来るスナックの種類が、すっごく限定された範囲のローテーションに絞られてしまっていたのだが、それもとうとう子供が飽きてしまい、最近何か違った新しいスナックを開拓しなくてはと思っていたら、私が先日日本へちょっと帰っている間、うちの夫が、スーパーでチーズスティック(日本ではストリングチーズと呼ばれているような物)を買って子供のスナックに入れていたのである.これが以外にも子供達に好評だったので、早速私は、私の学校スナックのローテーションリストに加えたのである. そして先日、食料品の買い物に行った時、「ああそうだ、今週はこれをスナックの1つにしよう」とチーズスティックを買って、翌日それを子供達のスナックに入れた. そしてその日子供が帰って来てランチボックスを開けたら、次女のランチボックスには、好物なはずのそのチーズスティックが食べられずに残っていたのである. 次の日、学校へ送る途中の車の中で、それを思いだし私は、次女に『チーズスティク好きやと言ってたからそれを入れたのに何で食べなかったの?』と聞いたら、次女は『私の好きなのは、Sad kind(悲しいほう)でHappy kind(幸せなほう)ではない!』というのである.それを聞いた私や他の子供は『??? Sad kind? なんのこっちゃ?』(もちろん商品名やパッケージの絵ではない)と訳が分からず、次女に聞いたら次の様に説明したのである.

ある日、学校のスナックタイムで、親友がチーズスティックを持ってきた.そして食べようとしてそのチーズスティックの入っているパッケージを開けたら、そのチーズスティックが長かった為、ぺろーんと半分位のところで曲がってしまった.それがちょうど頭(こうべ)を垂れて悲しそうにしている様に見えたので、それ以来その子の持ってきた長い種類のチーズスティックはSad kindと二人で呼んでいるらしいのである.それではどういうのがHappy kindかと聞いたら、反対の短いチーズスティックはパッケージを開けてもピンと立っていて曲がらないから、単純にSadの反対でHappy kindらしいのである.

これを聞いて私は、この殺伐とした時代にまだこんな楽しい想像が出来る子供達がいたと何故か嬉しくなった.


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